小池百合子の「世界を股にかけた学歴詐称疑惑」 乙武洋匡の「意味不明・信頼性ゼロの出馬表明」【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第61回
総理の座を狙っているとされる小池百合子。『文藝春秋』
■世界を股に掛けたホラ吹き
同時多発的に経歴詐称疑惑が噴出。
ドジャースで大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平が、スポーツ賭博で問題になったが、経歴詐称疑惑も浮上。カリフォルニア大学リバーサイド校を卒業したとしていたが、米「NBCロサンゼルス」が「同大学の広報担当者が、水原氏が同校に通っていた記録はないと語った」と報じたという。
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そのあおりを受けてショーンKに再び注目が集まった。ショーンKこと、川上伸一郎は、「国際的な経営コンサルタント」としてテレビ番組でコメンテーターをやっていたが、「週刊文春」が米テンプル大学卒業や、ハーバード・ビジネススクールでのMBA取得などの経歴を嘘と報道。川上はそれを認め、活動自粛を発表した。なお、川上の学生時代の渾名は「ホラッチョ川上」だった。
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当時、「ホラッチョ安倍」という総理大臣もいた。ホラしか吹かないのが芸風。「南カリフォルニア大学政治学科に2年間留学」と謳っていた件については、国会やメディアが追及。安倍の公式サイトのプロフィール欄からは削除された。
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こうした中、すごいニュースが飛び出した。以前から経歴詐称疑惑を抱えてきた小池百合子。その元側近である小島敏郎が「文藝春秋」に、小池の隠蔽工作に加担したことを自白。
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おおまかに説明するとこういう話。ノンフィクション作家の石井妙子が、著書『女帝 小池百合子』で小池のカイロ大学卒業の経歴を「虚偽である」と指摘。都知事選への影響を懸念した小池が小島に相談。小島が「カイロ大学から、声明文を出してもらえばいいのではないですか」と指南し、結果、駐日エジプト大使館のフェイスブックにカイロ大学の「卒業を証明する」という声明が出された。これにより経歴詐称疑惑を追及する声は沈静化した。
しかし、その後、小池のブレーンだった元ジャーナリストが、「実は駐日エジプト大使館のフェイスブックに上げられたカイロ大学声明は、文案を小池さんに頼まれ、私が書いたんです」と小島に打ち明けたとのこと。
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つまり、「カイロ大学声明」は、カイロ大学が作成したものではなかった。すごすぎる。希代の山師・小池百合子の本領発揮である。世界を股に掛けたホラ吹き。映画「アラビアのロレンス」で描かれた謀略の世界に近い。
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すでにカオスと化してる東京15区の補欠選挙に、ファーストの会の副代表・乙武洋匡が出馬。しかし、乙武も相当やばい奴だよね。出馬会見の会場に小池百合子のポスターが大量に貼られているのに「無所属」というのも意味不明。
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頭が悪いこともバレた。乙武はSNSに《国会の開催には、一日換算で3億円がかかると言われています。デジタル機器を活用して国会運営を効率化することは、何より国民の利益につながるはずです》と投稿。大勢の人から一斉にツッコみが入った。3億円という数字は国会の開催経費ではなく、国会の年間予算1309億円を1年365日で割った数字。国会を開催しなかったり、デジタル化することにより削減されるわけではないと。
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自民党が嫌だから乙武に投票するというのは、自民党が嫌だから維新の会に入れるというのと同じくらいの愚の骨頂。
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